1)花による区別
ユズリハの雄花 |
ヒメユズリハの雄花 |
エゾユズリハの雄花 |
エゾユズリハの雌花 |
①ユズリハの雄花:葉腋から総状花序を出し、褐紫色の葯を付けた花を密に付けます。
②ヒメユズリハの雄花:通常褐紫色の葯の花を付けますが、この個体の葯は淡い黄色でした。
③エゾユズリハの雄花:上記2者のユズリハ同様の褐紫色の葯を付けた花を密に付けます。
④エゾユズリハの雌花:柱頭は褐紫色で2~4個が反り返る。雌花は雄花のように密に付きません。
2)実による区別
ユズリハ |
ヒメユズリハ |
エゾユズリハ |
ヒメユズリハの群生 |
①ユズリハ:11~12月に黒く熟し、花序は垂れ下がります。表面は粉をふいています。
②ヒメユズリハ:12~1月に黒く熟しますが、他のユズリハのように花序は垂れ下がりません。
表面は粉をふいています。
③エゾユズリハ:9~10月に黒く熟し、花序は垂れ下がる。表面は光沢があり、粉をふきません。
④ヒメユズリハの群生:宮島にはヒメユズリハとユズリハ共に個体数が多くあります。
3)葉による区別
ユズリハ |
ヒメユズリハ |
ヒメユズリハの幼葉 |
エゾユズリハ |
①ユズリハ:ユズリハの中では最も大きく、葉柄は紅色を帯びる。網状脈はあまり目立たない。
②ヒメユズリハ:ヒメユズリハの葉はこの仲間では最も小さい。網状脈がはっきりしています。
葉柄は普通緑色ですが稀に赤色を帯びています。
③ヒメユズリハの幼葉:ヒメユズリハの幼葉では大きな牙歯があります。
④エゾユズリハ:エゾユズリハは上記2者の中間の大きさ、葉柄はユズリハ同様紅色を帯びる。
このエゾユズリハの葉は先端が丸い個体の葉です。
4)自生場所による区別
ユズリハとヒメユズリハは瀬戸内の島から海岸地域、低山地域に多く自生していますが、
エゾユズリハは中国山地など標高の高い寒冷地に自生しています。
ユズリハとヒメユズリハは10mの高木になりますが、エゾユズリハの樹高は約1.5mです。