ユズリハの仲間              
 

      ユズリハの仲間

 

     広島県に自生するユズリハ科3種の区別
       ーユズリハ、ヒメユズリハ、エゾユズリハー


   1)花による区別

   ①ユズリハの雄花 ②ヒメユズリハの雄花 ③エゾユズリハの雄花 ③エゾユズリハの雌花

   

ユズリハの雄花

ヒメユズリハの雄花

エゾユズリハの雄花

エゾユズリハの雌花
 

    ①ユズリハの雄花:葉腋から総状花序を出し、褐紫色の葯を付けた花を密に付けます。
    ②ヒメユズリハの雄花:通常褐紫色の葯の花を付けますが、この個体の葯は淡い黄色でした。
    ③エゾユズリハの雄花:上記2者のユズリハ同様の褐紫色の葯を付けた花を密に付けます。
    ④エゾユズリハの雌花:柱頭は褐紫色で2~4個が反り返る。雌花は雄花のように密に付きません。

  

   2)実による区別

    ①ユズリハ ②ヒメユズリハ ③エゾユズリハ ④ヒメユズリハの群生

   

ユズリハ

ヒメユズリハ

エゾユズリハ

ヒメユズリハの群生

    ①ユズリハ:11~12月に黒く熟し、花序は垂れ下がります。表面は粉をふいています。
    ②ヒメユズリハ:12~1月に黒く熟しますが、他のユズリハのように花序は垂れ下がりません。
     表面は粉をふいています。
    ③エゾユズリハ:9~10月に黒く熟し、花序は垂れ下がる。表面は光沢があり、粉をふきません。
    ④ヒメユズリハの群生:宮島にはヒメユズリハとユズリハ共に個体数が多くあります。

  

   3)葉による区別

    ①ユズリハ ②ヒメユズリハ ③ヒメユズリハの幼葉 ④エゾユズリハ

   

ユズリハ

ヒメユズリハ

ヒメユズリハの幼葉

エゾユズリハ

     ①ユズリハ:ユズリハの中では最も大きく、葉柄は紅色を帯びる。網状脈はあまり目立たない。
     ②ヒメユズリハ:ヒメユズリハの葉はこの仲間では最も小さい。網状脈がはっきりしています。
      葉柄は普通緑色ですが稀に赤色を帯びています。 
     ③ヒメユズリハの幼葉:ヒメユズリハの幼葉では大きな牙歯があります。
     ④エゾユズリハ:エゾユズリハは上記2者の中間の大きさ、葉柄はユズリハ同様紅色を帯びる。
      このエゾユズリハの葉は先端が丸い個体の葉です。       


    4)自生場所による区別
      ユズリハとヒメユズリハは瀬戸内の島から海岸地域、低山地域に多く自生していますが、
      エゾユズリハは中国山地など標高の高い寒冷地に自生しています。
      ユズリハとヒメユズリハは10mの高木になりますが、エゾユズリハの樹高は約1.5mです。