ツツジの仲間      ツツジの仲間  
  

      ツツジの仲間(ツツジ科ツツジ属)

    広島県に自生するツツジ8種の区別
     ーゲンカイツツジ、コバノミツバツツジ、シロバナウンゼンツツジ、ヒメヤマツツジ、
        キシツツジ、レンゲツツジ、バイカツツジ、ヤマツツジー
     (ホンシャクナゲと他のミツバツツジ2種は未観察)


   1)開花時期の順番



ゲンカイツツジ

コバノミツバツツジ

シロバナウンゼンツツジ

ヒメヤマツツジ


キシツツジ

レンゲツツジ

バイカツツジ

ヤマツツジ

    ①ゲンカイツツジ:3~4月の早春 ②コバノミツバツツジ:4月初旬
    ③シロバナウンゼンツツジ:中国地方特有の種で、ミツバツツジより多少遅れ4月中旬 
    ④ヒメヤマツツジ:4月中旬~5月中旬まで比較的長い期間にわたって見かけることが出来ます。
     ヒメヤマツツジは広島県と山口県にのみ自生する貴重な存在です。
    ⑤キシツツジ:5月初旬~中旬 ⑥レンゲツツジ:5月中旬
    ⑦バイカツツジ:5月下旬~6月中旬 ⑧ヤマツツジ:6月初旬~7月初旬


   2)花の色・大きさ等
    ①ゲンカイツツジ:花の色は淡紅紫色のツツジで、ミツバツツジ同様葉の展開前に花を付ける。
     ミツバツツジより早く花を付けることと花冠が広く漏斗状に開く点が特徴です。
     雄しべの数は10個でミツバツツジと同じです。
    ②コバノミツバツツジ:少し濃いピンク色で葉の展開前に、春早く一斉に咲きます。
    ③シロバナウンゼンツツジ:白色の花を付けます。白色の花を付ける自生のツツジは本種と
     広島には自生しないシロヤシオだけです。広島で自生するツツジの中では一番小さい。
    ④ヒメヤマツツジ:ミツバツツジの花より小ぶりで、ミツバツツジより淡いピンク色です。
     花はコバノミツバツツジに似ていますが、花が小ぶりなことや葉が同時についている
    (常緑性)こと、雄しべの数が5本でコバノミツバツツジの10本と異なることから区別できます。
    ⑤キシツツジ:花の色はピンク系ですが、赤紫に近い鮮やかな色です。
    ⑥レンゲツツジ:淡い橙色で、花はツツジ科の中で最大級の大きさです。1つの花芽から5個から
     8個の花を付けます。花芽の付き方がレンゲを連想させることから付けられたと思われます。
    ⑦バイカツツジ:ツツジの中では異色な花を付ける。花の色は少し黄色がかった白色で、花弁が
     ロート状ではなく大きく開き、雄しべと雌しべが突き出ているため一見ツツジと思えません。
    ⑧ヤマツツジ:花期は5月中旬~6月とツツジ属では最も遅く、朱赤色の花を2~3個付ける。     


   3)葉による区別



ゲンカイツツジ

コバノミツバツツジ

シロバナウンゼンツツジ

ヒメヤマツツジ


キシツツジ

バイカツツジ

レンゲツツジ

ヤマツツジ

    ①ゲンカイツツジ:枝先に先の尖った楕円形の葉が5枚かそれ以上集まって付きます。
     ミツバツツジ程ではありませんが、幅の広い葉です。落葉性。
    ②コバノミツバツツジ:葉の中央部の幅が広い菱形の葉で、枝先に3枚付きます。落葉性。
    ③シロバナウンゼンツツジ:葉はツツジの中では最も小さく葉身長:0.5~2cm。常緑性。
    ④ヒメヤマツツジ:葉も小さく、花同様ヤマツツジの半分程度。小さな夏葉で冬を越す。常緑性。
    ⑤キシツツジ:最も特徴的なのは葉の形でツツジの仲間では最も細長くスリムな形です。常緑性。
    ⑥バイカツツジ:バイカツツジの葉も皺が目立ちますがレンゲツツジより小さい葉で表面は若干
     光沢があり、葉脈が良く目立つことから区別できます。常緑性。
    ⑦レンゲツツジ:葉の表面は皺が目立つのでレンゲツツジであることが分かる。常緑性。
    ⑧ヤマツツジ:葉形は卵形~楕円形で、春葉は大きくなるが、冬を越す夏葉は小さい。常緑性。