ガマズミの仲間          

     ガマズミの仲間

     広島県に自生するガマズミ属 10種の区別
     ーガマズミ、ミヤマガマズミ、コバノガマズミ、ムシカリ(オオカメノキ)、
      オトコヨウゾメ、ヤブデマリ、カンボク、チョウジガマズミ、ヤマシグレ、ゴマギー


        葉による区別
    ①ガマズミ ②ミヤマガマズミ ③コバノガマズミ ④ムシカリ(オオカメノキ)
 

ガマズミ

ミヤマガマズミ

コバノガマズミ

ムシカリ
 

    ①ガマズミ:葉や枝に毛が多いのが本種とコバノガマズミです。
       葉の表面を触ると毛が多いのがわかります。
     葉形は普通丸くて大きく、葉先は突き出ますがミヤマガマズミほど長くありません。
     鋸歯は波状であまり尖らないことが多く、ミヤマガマズミと比べて細かい鋸歯を形成します。
    ②ミヤマガマズミ:葉の表面はほとんど毛がなく少し光沢があり、葉先は長く伸びます。
     鋸歯は角張って三角形を形成しガマズミに比べよく目立ちます。約15対の鋸歯があります。
    ③コバノガマズミ:他2種のガマズミに比べると葉の色が濃い緑ではなく黄緑色に近い。
     ビロード状の手触りがあります。葉柄が短く葉の基部に托葉があることも大きな特徴です。
    ④ムシカリ:葉形はほぼ円形で、大きさはガマズミの仲間では最も大きい。鋸歯はやや鈍く
     平行に並んだ多数の側脈が目立ちます。葉柄が長く葉の基部が湾入するのが特徴です。
     また、比較的硬くしわが目立つことでガマズミやコバノガマズミと区別できます。   

 
    ⑤オトコヨウゾメ ⑥ヤブデマリ ⑦カンボク ⑧チョウジガマズミ  

オトコヨウゾメ

ヤブデマリ

カンボク

チョウジガマズミ
 

    ⑤オトコヨウゾメ:上記4種の葉が卵形~丸いのに比べ、本種の葉は長細い。
     他の4種は枝先にたくさん実を付けますが、本種の実は枝先に数個付けて垂れ下がります。
    ⑥ヤブデマリ:葉は対生し、葉形は楕円形~円形で、鋸歯は山形でよく目立ちます。葉柄が長い。
    ⑦カンボク:カエデ属以外では数少ない分裂葉が対生する木で、独特の3裂葉で特徴的です。
     分裂した葉に大ぶりな鋸歯が少数(3~4個)あるか時に全縁です。花はムシカリに似ています。
    ⑧チョウジガマズミ:葉身長5~7cmと小さい。葉形は広卵形~楕円形。縁に細鋸歯があります。
     花は花序の数が少なく、花冠の外面は紅色で、内面は白色がやや紅色を帯びています。    


    ⑨ヤマシグレ ⑩ゴマギ ●ヤマシグレの花 ●ゴマギの実   

ヤマシグレ

ゴマギ

ヤマシグレの花

ゴマギの実
 

    ⑨ヤマシグレ:葉は枝先に集まって付く傾向があり、対生します。葉身長5~12cmの長細い
       楕円形で、縁に低くて目立たたない鋸歯があります。
     葉脈が少し凹んでいるため表面に皺があるように見えますが、やや光沢があります。
     葉は晩秋に淡い赤色に紅葉します。
    ⑩ゴマギ:葉身長6~15cmの卵形楕円形で、葉は対生です。葉の縁の上部には鋸歯がありますが
     基部にはありません。葉をこするとゴマの強い香りがするのがゴマギの大きな特徴です。
    ●ヤマシグレの花
    ●ゴマギの実