ヤツデ(八手)(ウコギ科ヤツデ属 常緑低木)

                   
全国分布本州(関東地方南部以西)、四国、九州、沖縄
県内分布逸出

  

   島や沿岸地域に植栽されたものが逸出し、現在は自生状態になっています。
   ウコギ科特有の球形に集まった花序や実を散形状に付けます。大きなウチワの様な葉です。
   名前の由来:大きな葉が手のひらのように分かれ目が多いことから。  


花 (2012/11/20 市街)

 開花時期は10~11月で、球形の散形花序に黄緑色の小さな花を多数つけます。 花序の上部に両性花、下部に雄花が付きます。雄しべの葯も白色です。 両性花は雄しべが先に熟し、後に雌しべが成熟します先に雄しべが花粉を散らすことで自家受粉を避けています。 (未観察ですが)果実は7~10mmの球形で翌年の春に褐色から黒く熟します。

葉 (2013/06/22 古江)

 葉身は直径20~40cmと大きな葉で、掌状に深く7~9裂、時に11裂します。 縁にやや粗い鋸歯があり、葉は肉厚で互生し光沢があります。 ヤツデの名の由来は、八手から付けられたと思いますが、実際には葉は8つに分かれているものは殆どなく、 7つか9つに分かれているのが多いそうです。この写真の葉も9裂しています。

全体 (2012/11/20 古江)

 沿岸地域から丘陵の林内に自生し、樹高は3~5mになります。

樹皮 (2014/07/01 古江)

(参考)カミヤツデ (2015/06/07 静岡県 城ケ崎)

 参考ですが、これはヤツデの仲間で中国産のカミヤツデです。葉が巨大なのがよく判ると思います。