全国分布 | 本州(宮城県、新潟県以西)、四国、九州 |
県内分布 | 瀬戸内の島、沿岸部から中国山地まで広く自生 |
開花時期は2月下旬から4月下旬に及んでおり、淡紅白色の花と赤い若葉が同時に出ます。 これは地域差もありますが、個体別に花期が決まっているようで、宮島のような狭い地域でも個体変異が大きいので 全体として花期が長くなります。
サクラの名前の由来は、漢字の「咲麗」麗しく咲くからきている。その他にも多くの由来が記載されていますが、この「咲麗」が一番当てはまって いるように思います。ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラとの交配種で、幕末のころに東京染井村の職人によって作られたそうです。 しかし、このソメイヨシノにはいくつかの弱点があります。1つにはこの桜は日本全国のソメイヨシノ全てが同一の遺伝子(つまり同一クローン)なので、 病害虫に弱く、また寿命も短く約50年程度と言われています。
沿岸地域から山地に広く自生し、樹高は15~25mになります。ソメイヨシノより開花は遅い。 寿命が長くて巨木も多く、吉野の桜もこのヤマザクラです。
ヤマザクラは花の美しさと共に同時に展開する茶色や緑色の若葉とのコントラストが綺麗です。
ヤマザクラの花序には5~15mmの柄がありますが、オオヤマザクラの花序には柄がないので区別できます。 この写真でヤマザクラの花序の柄(花の柄ではありません)がよく判ります。
ヤマザクラの萼筒はエドヒガンやソメイヨシノの様な膨らみはなく、この写真の様に細長い鐘形です。
果実は、ほぼ球形で5~6月に赤色から黒色に熟します。
葉身長8~12cm、エドヒガンと同じくらいですが、葉先は尾状に長く伸びており、先端部以外は幅が広いため 全体の形は細長くありません。葉の裏はよく白みを帯びており、葉は互生します。 鋸歯は普通単鋸歯ですが、日本産サクラ類の中で特に小さく目立ちません。重鋸歯もまじります。
樹皮は横筋が目立ちます。冬芽の芽麟は外側にやや開くことが本属で唯一の特徴です。