ヤマツツジ(山躑躅)(ツツジ科ツツジ属 半落葉低木)

                 
全国分布北海道、本州、四国、九州
県内分布瀬戸内の島から中国山地まで広く自生
 

   広島市近郊の山から中国山地の標高の高いところまで幅広く自生しています。
   自生するツツジの代表格で花は赤色で、開花時期はツツジとしては遅く長く見られます。
   名前の由来:花が筒形で長いオシベが出ていることから“ツツシベ”から“ツツジ”に転訛。  


花 (2018/06/02 大野権現山)

 ヤマツツジは中国山地の尾根の風衝低木群落の主体をなし、花期には美しい。 県西部ではヒメヤマツツジが低地に多く、ヤマツツジは高所に限られます。 例えば宮島ではヒメヤマツツジが多く、ヤマツツジは駒ヶ林の海抜400mの岩峰にわずかに見られるだけです。 県東部では、ヤマツツジは瀬戸内の島にも広く分布しています。

 

花 (2015/06/23 大野権現山)

  ヤマツツジは晩春から初夏にかけ比較的長い期間各地の山地で見られます。 枝先に朱赤色または赤色、紫赤色の花を2~3個付けます。雄しべの数は5個で、コバノミツバツツジの10個に対して半分です。 花期はコバノミツバツツジやヒメヤマツツジより遅く、5月中旬から高所では6月上旬に及びます。

花 (2015/07/11 三倉岳)

 山野に自生する野生のツツジの代表で、最も広く分布していて、樹高は1~4mになります。 果実は8~13cmの卵形で、褐色の毛があり8~10月に熟します。

花 (2018/06/02 大野権現山)

葉 (2015/06/23 大野権現山)

 葉は春に出て秋に落葉する春葉と夏から秋に出る夏葉があります。半落葉で、春に出た葉は葉身長3~5cmの楕円形で、先は尖っています。 夏葉は葉身長1~2cmの小形で先は丸くサジ形をしていて、そのまま越冬します。 葉の裏の脈上や葉柄に、淡褐色の剛毛が多く生えています。

冬芽 (2014/02/16 鈴が峯)

 越冬下夏葉に囲まれた花芽です。