ヤマコウバシ(山香ばし)(クスノキ科クロモジ属 落葉小高木 雌雄異株)

                 
全国分布本州(山形県、宮城県以西)、四国、九州
県内分布瀬戸内の島から低山地域に自生
 
  

   広島市近郊の山に自生していますがそれほど個体数は多くありません。
   花や実は目立ちませんが、紅葉は綺麗。真冬でも落葉しないので冬の時期は見つけやすい。
   名前の由来:クロモジ属の落葉低木で、クロモジ同様枝を折るとよい香りがすることから。  


雌花 (2019/04/27 鈴ヶ峰)

 開花時期は4~5月で、葉の腋に淡い黄緑色の小さな花を数個つけます。 雌雄別株ですが、雌株しかなく、それでも結実するという不思議な樹木です。

実 (2016/10/23 匹見峡)

 果実は直径約7mmの球形で、10~11月に黒く熟します。

若い実 (2018/04/28 東郷山)

葉 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 葉は全縁(鋸歯がない)で互生し、クロモジやアブラチャンに似ていますが、葉柄がほとんどないことが大きな違いです。

新緑 (2014/05/06 高松山)

 丘陵から山地の林内や林縁に生え、樹高3~6mになります。

紅葉 (2014/03/19 蓮華寺山)

 紅葉も結構美しい。名前の由来は枯れた枝を折るとよい香りがするところから付けられた。

冬葉 (2015/02/24 茶臼山)

 真冬でも枯れた葉がほとんど枝に残っているので、緑の葉を付けている頃より冬場の方が よく目立ちヤマコウバシの木を見つけやすい。 このように枯葉が冬にも枝によく残り翌春に落葉することが最大の特徴です。

冬芽 (2015/02/03 鈴が峯)

 1つの冬芽の中に葉と花が一緒に入った昆芽で、クロモジ属ではヤマコウバシのみです。 丸い花芽がないこともヤマコウバシの特徴です。