ヤマハゼ(山黄櫨)(ウルシ科ウルシ属 落葉小高木 雌雄異株)

                 
全国分布本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄
県内分布低山地域から中国山地に自生
 
  

   広島市近郊の山に自生しますが、ハゼノキやヤマウルシに比べ個体数は少ないと思います。
   秋に最も早く紅葉を楽しませてくれるのがウルシ科の樹木です。
   名前の由来:古い時代に日本に自生するウルシ科の樹木をハゼと称していて、
         果実がハゼノキの実に似ることから。  


雄花 (2018/05/12 鬼が城山)

 開花時期は5~6月で、葉腋から長さ10~20cmの円錐花序をだし、黄緑色の小さな花を多数付けます。雌雄異株の樹木です。 花序の長さは8~15cmで、ヤマウルシの半分程度です。 この写真は雄花で、緑色の花弁は目立ちませんが、薄い茶色の雄しべが突き出て目立ちます。

葉 (2015/06/16 三段峡)

 葉は長さ20~40cmの奇数羽状複葉で互生し、小葉は4~7対あります。 葉の縁は全縁(鋸歯がない)で、長楕円形または卵状長楕円形をしています。 ヤマウルシに似ていますが、本種の小葉はヤマウルシより長く、基部の小葉はヤマウルシほど小さく丸くなりません。 また、葉の幅がハゼノキより広く、葉の形はハゼノキほど細長くはありません。

実 (2017/10/26 魚切ダム)

 果実は7~8mm、無毛の扁形球で、10~11月に光沢のある黄褐色に熟します。ヤマウルシの実は有毛なので区別できます。

紅葉 (2016/11/10 双葉山)

紅葉 (2019/12/07 鈴ヶ峰)

紅葉 (2017/10/26 八幡峡)

樹皮 (2016/05/17 宮島)

 山地に生え、樹高は3~6mになります。樹皮は褐色で、赤褐色の皮目がはっきりしています。 ハゼノキに似ていますが、老木では縦長に裂けた樹皮が剥がれてきて落ちます。 西日本中心に分布しますが中部・関東にも多い。