ヤブウツギ(藪空木)(スイカズラ科タニウツギ属 落葉低木)

                 
全国分布本州(山梨県以西)、四国
県内分布瀬戸内の島から中国山地まで自生
  

   ウツギの仲間はいずれも花が綺麗ですが、ヤブウツギの花は鮮やかな濃い紅色です。
   日本海側の多雪地帯に分布する種で、広島県はほぼ南限に近く県東部に多い。
   名前の由来:枝が密生してヤブ状になることから。


花 (2016/05/29 愛媛県 寒風山)

 開花時期は6月上旬で、枝先や葉腋に濃い紅色の花を3~5個まとまって付けます。 花弁、萼、子房には毛が密生します。花筒の外面の方が内面より色が濃く、花筒には毛がありません。

花 (2019/05/19 窓が山)

花 (2018/05/31 八幡湿原)

 全体的に毛が多いのでケウツギの別名も付いています。

蕾 (2017/05/11 経小屋山)

 山地の林縁に自生し、樹高は2~3mになります。中国山地では同属のタニウツギの方が多く、本種は少ない。  比婆山や道後山などの風衝低木林の代表種で、花の時には美しい。近年、道路のり面の植栽として用いられています。

実 (2019/05/12 布野)

 実は蒴果で、長さ約2cmの少し湾曲した円柱形で、11月頃に熟します。若い果実にも密に毛があります。

 

葉 (2017/05/16 石ケ谷峡)

 葉身長5~12cmの楕円形で、葉は対生し、先端は尾状にとがり、ふちには細かな鋸歯があります。 葉柄や枝に開出毛が多く、葉柄が2~7mmと短い。

樹皮 (2017/05/11 経小屋山)