全国分布 | 本州(福島県以西)、四国、九州 |
県内分布 | 瀬戸内の島および沿岸地域に自生 |
開花時期は12月上旬から中旬で、淡黄色に褐色の点が散らばる淡い色調の花が数個束生して咲かせます。 グミ属の花は花びらがなく、萼だけなので華やかさはありません。萼筒と萼片には赤褐色の鱗状毛が生え斑点が目立ちます。
沿岸地域から低山の林内や林縁、岩場などに自生し、刺状の小枝で低木などに絡みます。 幹は直立せず、何かに寄り掛かるように枝を伸ばす樹形が特徴的です。 時に低木に見えることもあり、ナワシログミとの区別が困難な時もあります。
果実は長さ1.2~1.8cmの楕円形で、翌年の初夏に赤く熟しますが、あまり美味しくはありません。 この写真は、花が散って少し膨らみかけてきた実です。
葉身長4~8cmの楕円形の葉で、葉の縁は全縁です。葉は互生します。葉の表面に半光沢があります。
葉の裏は赤みの強い鱗状毛が密生するので金色の光沢感があるのが大きな特徴です。
右がツルグミで赤みが強く、金色の光沢感があります。また、葉の縁はナワシログミのように波打つことはありません。 一方、左がナワシログミの葉ですが、色は白っぽくてツルグミのような光沢感はありません。
枝にも鱗状毛が密生しており、赤褐色をしており、枝には鋭い刺があります。 小枝は下向きに伸び、これで他の樹木に絡み付きます。