全国分布 | 北海道、本州、四国、九州、南千島 |
県内分布 | 低山地域から中国山地に自生 |
花期は6~7月で、直径10~18cmの大きな散房花序を枝先に付けます。イワガラミに似ていますが、イワガラミより早く咲きます。 花の外側に付いている白色の花の様なものは装飾花で、萼片を3~4個付け、中心部に多数の両性花を付けます。 イワガラミの装飾花の萼片は1個なので区別は容易です。実は3.5mmの球形で、9~10月に熟します。種子には翼があります。
装飾花は昆虫を誘うためのもので、先ず装飾花が咲き、後に中心部の両性花が咲きます。 本当の花は中心部にある両性花ですが、花弁は開かずにすぐに落ちてしまい、20個前後の雄しべがめだつようになります。 実は9~10月に熟しますが、直径3mmほどの小さな実で目立ちません。
葉は対生し、葉の形はほぼ円形で、三角形の小さな鋸歯が多数並び、長い葉柄があることが特徴です。 葉には変形があり、地上を這う葉はほぼ円形で小さく長さは2cm程です。樹上に伸びる葉は卵形で8cm前後になり、先端は尖ります。 葉の縁には不揃いな細かい鋸歯が多数あります。ツルアジサイに似たイワガラミの葉の鋸歯は大きくて粗く ツルアジサイより数が少ない。このことから差別化できます。
山地のやや湿った林内や林縁、とくにブナ林に多く自生します。 名前の通りつる性のアジサイで、他の樹にはりついて伸び15mになることもあります。
ツルアジサイの葉は揉んでも臭くありませんが、イワガラミの葉は揉むと青臭い匂いがします。