ツクバネウツギ(衝羽根空木)(スイカズラ科ツクバネウツギ属 落葉低木)

                   
全国分布本州、四国、九州
県内分布主として低山地域に自生
 

   広島市近郊の山に自生しており、結構個体数も多い。
   花びらの内側にオレンジ色の模様がある少し黄色味がかった白い花を多数付けます。
   名前の由来:萼片がプロペラ状で羽根突きの「衝羽根」に似ていることから。  


花 (2014/05/15 大野権現山)

 開花時期は5月で、本年枝の先に花を2個ずつ開きます。子房が細くて一見花柄のように見えます。 花の色は白色でときに淡黄色や淡紅色を帯びます。花冠は漏斗状で、花弁の先はやや唇状をしていて、上唇は2裂、下唇は3裂します。 下唇の内側には橙色の網状紋があり目立ちます。

花 (2014/05/15 大野権現山)

花 (2015/05/09 島根県 出雲弥山)

 沿岸部や瀬戸内の島には見られません。森林の低木層の構成要素となることが多く、明るい林内や林縁に自生します。 樹高は1.5~2mになります。

葉 (2014/05/15 大野権現山)

 葉身長2~6cmの卵形で、コツクバネウツギより丸みがあり、縁には不規則ですが大きめの明瞭な鋸歯があります。葉は対生します。

萼 (2014/05/15 大野権現山)

 放射状に開いた5個の萼が目立ちます。萼片はほぼ同じ大きさですが、数に変化があります。 (未観察ですが)果実は長さ8~14mmの線形で、9~11月に熟します。果実の先端にプロペラのような形で萼片が残っています。 名前の由来は、果実の先端に萼片が5個残り、その形が羽根つきの羽根(衝羽根)に似ていることから付けられました。

コツクバネウツギ (2012/06/02 柚木城山)

 萼の枚数が2枚~3枚しかないのでコツクバネウツギであると思います。 オオツクバネウツギは、萼片が5個のうち1個が小さいかまたは4個しかありません。