全国分布 | 本州、四国、九州、沖縄 |
県内分布 | 瀬戸内の島および沿岸部に自生 |
開花時期は4~6月で、本年枝の先に集散花序をだし、芳香のある白い花を上向きに多数付けます。 雌雄別株です。雄花と雌花はよく似ていますが、葯の発達状況で区別できます。 雄花では葯に黄色い花粉がたくさん付いていますが、雌花では葯が未発達で花粉が付いていません。 沿海地に多く見られる樹で花は清々しい香りがします。花は初め白色で古くなるとクリーム色になります。
海岸地域の低木林や林縁に自生し、樹高は2~3mになります。 本種はシカが好んで食べるので宮島にはきわめて少なく、シカが寄り付けないような海岸の断崖にわずかに生育しています。
葉身長5~10cmの卵形で、葉の先は丸く基部は葉柄に流れ、全体の形としてヘラのような形態です。 葉は互生しますが枝先に輪生状に集まって付きます。葉の縁は裏に巻くことが多く、全縁(鋸歯がない)です。 葉の縁が裏に巻くことが大きな特徴です。
実はカボチャのような形をした直径1~1.5cmの球形で、11~12月に熟します。熟した実はシキミの実と似ています。 実は熟すと3つに裂け、赤い粘った種子を出します。
熟すと実が弾けて中から真っ赤な種子が飛び出てきますが、この時が最もよく目立つ時期です。
名前の由来:枝や葉の臭気が鬼除けに効果があるということで、節分にトベラの枝を戸口に挿して疫鬼を追い払った風習から、 「扉の木」「扉」と呼ばれるようになったと言われています。