全国分布 | 本州(静岡県以西)、四国、九州 |
県内分布 | 瀬戸内の島から低山地域にかけて自生 |
開花時期は4~5月で、葉腋に淡黄緑色の小さな花を密に付ける。雌雄別株で、雌花には半球形の雌しべと退化した雄しべが4個ある。
花弁と萼片は4~5枚です。花弁は楕円形で長さ約4mmで、萼片は卵円形をしています。
雄花には完全な雄しべ4個と退化した雌しべがあります。
葉身長10~17cmの楕円形で、大きな葉です。葉に質は革質で厚く表面は光沢があります。
縁にはノコギリのように鋭い鋸歯があり、互生します。葉の裏は葉脈が見えません。
先の尖った枝などで字を書くと、少し時間がたてばタンニンの作用により黒く変色してきて、書いた文字がはっきり浮き出てきます。
この点がタラヨウの大きな特徴です。
タラヨウの名前の由来もこれに関連していて、インドに自生するヤシ科の貝多羅樹(ばいたらじゅ)もタラヨウと同じように葉の裏に字を書く
ことが出来お経を書いていたそうです。
果実は直径6~8mmの球形で、11月に赤く熟します。果柄が短く多くの実が密集して付きます。
渓谷や岩の多いところに自生し、樹高は20mほどになります。 葉の裏面を傷つけると字が書けることから、郵便局の木として定められており、東京中央郵便局の前などにも植樹されている。