タムシバ(田虫葉・噛柴・匂辛夷)(モクレン科モクレン属 落葉小高木)

                   
全国分布本州、四国、九州
県内分布沿岸地から山地の傾斜地に自生

 

   広島県を含む中国地方では、コブシよりタムシバの方が個体数が明らかに多い。
   ヤマザクラと同じ時期に花を付ける早春を代表する樹木で広島市近郊の山を彩ります。
   名前の由来:葉の表面に、田虫と呼ばれる皮膚病のような白い斑点・模様が出ることから。 


花 (2014/04/01 呉娑々宇山)

 開花時期は4~5月で、芳香のある白い花が咲きます。外側の花被片3個は小さくて萼状で、内側の6個は花弁状です。 コブシと違って花の下に葉がついていないので区別できます。 中国原産のハクモクレンの花弁は外側の3個の萼片が内側の6個の花弁と同じ大きさなので9枚に見えます。

花 (2014/04/01 呉娑々宇山)

   果実は集合果で、8~9月に成熟すると、袋果が裂け、白い糸で赤い種子を吊り下げます。

花 (2016/04/05 鈴ヶ峰)

 コブシにそっくりの花ですがコブシと異なる点は、コブシの様に花弁のすぐ下に一枚の葉が付いていないことです。

葉 (2018/05/13 大万木山)

 葉の形は葉身長6~12cm、幅2~5cmの披針形は全縁で、コブシに比べるとかなり細長いので区別は容易です。

花 (2013/04/04 大野権現山)

 白のタムシバと黄色のシロモジの花が並んで咲いていました。

花 (2014/04/15 比良山)

 山地に生え、樹高は3~9mになります。年により花の咲く数に差があるとのことですがこの年は大当たりの年で見事でした。