タマミズキ(玉水木)(モチノキ科モチノキ属 落葉高木 雌雄異株)

                   
全国分布本州(静岡県以西)、四国、九州
県内分布瀬戸内の島から低山地域にかけて自生

 

   自生数は多くありませんが、広島市近郊の山に点々と見られます。
   樹全体に赤い実が層状に付くので遠くからでも目立ち、落葉後の真冬は特に綺麗です。
   名前の由来:赤い果実が美しく樹形がミズキに似ているから。  


実 (2018/12/19 柚木城山)

 果実は直径約3mmの球形で、モチノキ属の中では小さな実を密に付けます。 10~11月に赤く熟しますが、秋から年を越しても多数の実が落ちずに残っており、綺麗で目立ちます。

実 (2019/01/07 牛田山)

 (未観察ですが)開花時期は5~6月で、葉腋に緑がかった小さな白い花を集散状に多数つけます。雌雄別種です。

実 (2018/10/18 鬼が城山)

実 (2015/11/06 宮島)

葉 (2018/10/18 鬼が城山)

 葉身長7~13cmの楕円形のサクラに似た形で、基部は丸くなり、葉の先は短く突き出て尖ります。 葉はモチノキ属の中ではタラヨウに次ぎ大きく、互生します。 縁には波状の細かい鋸歯がありますが、目立たず一見全縁に見えます。 赤みを帯びる葉柄やミズキに似た樹形もこの樹の特徴です。

新緑 (2015/07/18 宮島)

紅葉 (2018/12/05 鬼が城山)

樹皮 (2018/10/18 鬼が城山)

 灰褐色で、皮目が多くあります。

全体 (2014/12/07 山口県 三丘ケ岳)

 低山の照葉樹林に混じって自生し、樹高は10~15mになります。 冬期に落葉した枝に赤い果実が美しい。山口県岩国城山には果実が黄色いものがあるそうですが、 広島県では見つかっていないとのことです。