全国分布 | 北海道(南部)、本州、四国、九州 |
県内分布 | 広島市近郊の山地に見られる |
開花時期は5~6月頃で、黄緑色の小さな花が多数集まった散形花序を総状につけます。 雄花は4個の雄しべの先についた黄色い葯が目立ちます。
雌花は4個の緑色の花弁と先が2裂した1個の花柱が目立ちます。
丘陵から山地の尾根や岩場、やせた林内に自生し、樹高は5~15mになります。西日本の低山に比較的多く、東日本には少ない。 広島市近郊の山にもよく見られます。
コシアブラ同様山菜として美味ですが、コシアブラより多少ほろ苦い味です。
葉は3出複葉で、縁には短い鋸歯があります。ウコギ科の仲間では3出複葉は珍しい。 小高木以上になる3出複葉の樹木は、タカノツメ以外ではミツデカエデ、メグスリノキのみです。 5~15cmの長い葉柄があり、葉は短枝によく束生することが特徴です。
果実は直径約8mmの球形で、秋に黒褐色に熟します。
秋には黄色や淡いオレンジ色などに色付き結構綺麗です。同じ仲間のコシアブラは黄色に黄葉します。
樹幹が比較的太い部分であってもこの写真の木の様に曲がっている部分に象のようなしわが出来ています。 このように独特の樹皮をしているので慣れればすぐに区別できるようになります。 また、コシアブラ同様、枝は脆く比較的太い幹でも簡単に折れてしまいます。コシアブラと同様に経木に利用されます。
枝は短枝が発達しているので葉のない冬でもタカノツメの樹であると見分けられます。