全国分布 | 本州(新潟県、関東地方以西)、四国、九州 |
県内分布 | 瀬戸内の島から山間地、山地の二次林中などに自生 |
開花時期は3~4月で、新葉の展開に先立って、前年の葉腋に散形花序を1~3個付け、黄色の花を開きます。 雌雄別株で、雄花序は雌花序より大きく数も多い。 早春に黄色い花を付けるクスノキ科の仲間のうち唯一花序に花柄がないのが、他との大きな差別化点です。
アブラチャンの花に似ていますが、アブラチャンより大きく、花の色も濃いめです。
雌花は雄花より花序に付く花の数が少なく大きさも雄花に比べ小さい。雌花には一本の雌しべと退化した9本の仮雄しべがあります。
早春に黄色の花を咲かせる樹木は、クスノキ科のクロモジ属以外ではマンサク科とヤナギ科があるくらいで多くはありません。 クロモジ、シロモジ、アブラチャンも同時期に黄色い小さな花を付けますが、ダンコウバイの花序のみが無柄で大きな差別化点です。 (花に柄はありますが花序に柄がありません)
葉は全縁で互生し、葉先が浅く3裂する葉形が特徴的です。裂片は鈍く、縁は全縁です。 葉の形がユニークなので覚えやすい樹です。ハート形の不分裂の小さな葉が多少混じります。秋には黄葉し綺麗です。 シロモジの葉も3裂して似ていますが、シロモジの葉は切れ込んだ部分が丸く抜けているので区別できます。 また、葉にはクスノキ科特有の3行脈が目立ちますがシロモジほど明瞭ではありません。
果実は直径7~8mmの球形で、9~10月に赤色から黒紫色に熟します。
ダンコウバイの黄葉も綺麗です。
暗い灰色で細かな丸い皮目が多い。
山地から丘陵の落葉樹林内に生え、樹高は2~6mになります。