スイカズラ(吸葛)(スイカズラ科スイカズラ属 半落葉つる性)

                       
全国分布北海道、本州、四国、九州
県内分布広島市近郊の山地によく見られる

   広島市近郊の山野に普通に見られ、個体数の多いつる性の木本類です。
   つる性樹木はユニークな花や実を付ける事が多く、スイカズラもユニークな花を咲かせます。
   名前の由来:子供たちが花から蜜を吸ったことから。  


花 (2015/05/15 田方)

 花期は5~6月で、甘い芳香のある唇形の花を2個ずつ付けます。咲き始めは白色ですが、やがて黄色あるいはピンク色に変化します。 この様に色が変化するところから金銀花の名もあります。花の基部に葉状の大きな苞があるのが特徴です。

花 (2012/06/17 九重)

 スイカズラは花も実も綺麗で共に色の変化が楽しみな樹でもあります。 白色と黄色あるいはピンク色の花が同時期に付いておりユニークなつる性の樹です。 スイカズラは昼より夜の方が芳香が強くなります。これは花粉を媒介する夜行性の蛾を引き寄せるためであると考えられています。

花 (2012/06/17 九重)

 本州以南では普通に見られ、暖地では冬も葉が落ちません。林縁やヤブなど明るい場所に自生し、低木などに絡んでいます。 葉は対生しますが、花も対生して付き、一方に2個の花が付くので1か所に4個の花が付くことになります。

実 (2014/10/31 九重)

 秋に実を付けますが、若い実は緑色で、熟してくると黒色に変化します。どちらも艶があり綺麗な実です。  果実は直径5~6mmの球形の液果で、9~12月に黒く熟し、2個ずつ並んで付きます。

若い実 (2014/09/26 極楽寺山)

実 (2018/10/12 八幡湿原)

 花が1か所に4個付くのと同様に、果実も1対の葉の腋に2個ずつ計4個付きます。

葉 (2014/12/24 庚午)

 葉身長3~7cmの楕円形の葉で、対生し、成長した葉の縁は全縁です。冬期には厚めの葉になり、葉の縁がトベラの葉の様に縁が巻いた状態になり、 大形の葉は落葉し、枝先の葉のみ落葉せずに越冬します。

若い葉 (2015/03/31 鈴峯)

 葉についても変化が見られ、若い葉はこの写真の様に縁に大きな切れ込みがいくつかあり、成葉の形とは大きく異なっています。