シロモジ(白文字)(クスノキ科クロモジ属 雌雄異株 落葉小高木)

                   
全国分布本州(長野県、静岡県以西)、四国、九州
県内分布県内の分布は西部に偏っている
 

   早春に黄色の小さな花を咲かせるクスノキ科の仲間で、花が小さい割に大きな実を付けます。
   広島市近郊の山では極楽寺山、大野権現山にたくさん自生しています。黄葉は綺麗です。
   名前の由来:クロモジに対して樹皮が白いことから。


雄花 (2015/04/16 大野権現山)

 開花時期は4月初旬で、新葉に先立って黄色の花が1~4個集まって咲きます。雌雄異株で、雄株の方が雌株より花の数が多い。 この写真は少し分りにくいのですが、雄しべが見えています。雌花は撮影できていません。

雄花 (2013/04/29 大野権現山)

葉 (2014/05/15 大野権現山)

 葉の縁は全縁で互生し、葉の上部は3裂するものが多く、葉脈はクスノキ科特有の3脈が目立ちます。ダンコウバイ、カクレミノに似た形ですが、 葉先は尖り、切れ込みの底にポケット状の丸い隙間があることが大きな特徴です。3裂しない葉も混じります。

実 (2014/09/26 極楽寺山)

 果実は直径1~1.2cmの球形で、10~11月に緑黄色に熟して裂けます。

若い実 (2014/05/15 大野権現山)

黄葉 (2013/11/02 大野権現山)

 大野権現山はシロモジが多く、黄葉の時期は綺麗です。大野権現山といえばベニマンサクで有名なので紅葉はベニマンサクの赤を 期待して散策に行く方が多いと思いますが、大野権現山にはこのほかにカエデの仲間、シデの仲間などの樹木も多いので色々な色の黄葉、紅葉が見られます。

冬芽 (2015/03/17 極楽寺山)

 葉芽は細い紡錘状で先が尖り、花芽は丸く短い柄があります。

樹皮 (2015/03/17 極楽寺山)

 丘陵から山地に生え、樹高は4~6mになり、樹皮は灰褐色で皮目が多い。