サワシバ(沢柴)(カバノキ科クマシデ属 落葉高木)

 
                   
全国分布北海道、本州、四国、九州
県内分布中国山地の渓谷に自生
 
 

   三段峡、帝釈峡、神之瀬峡等渓谷では同属のシデの仲間と共に多く自生しています。
   葉はシデの仲間では唯一基部が明確な心形(ハート形)なのが大きな特徴です。
   名前の由来:沢沿いに自生するシデ(サワシデ)の仲間から。  


雄花序 (2019/04/18 三段峡)

 4~5月、新葉の展開とほぼ同時に花を付ける。雌花序はふつう本年枝の先端からたれさがる。雄花序は前年枝からぶら下げる。

雄花序 (2019/04/18 三段峡)

花序 (2019/04/18 三段峡)

果穂 (2014/10/17 三段峡)

 果穂は長さ4~15cmの狭長楕円形のホップ状で、果苞は長さ約5mmの堅果を持ちます。 開花時期は4~5月で、緑黄色の雄花序を前年枝から、緑色の雌花序を本年枝の先から垂れ下げます。

果穂 (2014/10/17 三段峡)

若い果穂 (2019/07/28 三段峡)

葉 (2016/07/17 九重)

 葉は長さ6~15cmの広卵形で、基部は深い心形であるのがサワシバの大きな特徴です。 クマシデ同様、細長く広卵形で、側脈もクマシデ同様平行にきれいに並び、側脈数が15~24対と多いことも大きな特徴です。 葉の縁には不揃いな細かい重鋸歯があります。

全体 (2016/06/12 北海道 支笏湖)

 山地の沢沿いに自生し、葉がよく似たチドリノキやクマシデとも混生し、樹高は約15mになります。

黄葉 (2018/11/10 三段峡)

樹皮 (2019/04/18 三段峡)

 樹皮は淡い緑灰褐色で、若い樹は滑らかですが老木になると縦長の菱形状に浅い裂け目ができ大きな特徴です。