全国分布 | 北海道(渡島半島)、本州、四国、九州 |
県内分布 | 低山地域から中国山地の渓谷に自生 |
雌雄同株で、花は5月頃開花します。この写真は雌花序で、雌花序は10~20cmの長さで本年枝の先から垂れ下がって付きます。 雌花の花柱は2裂して反り返り、柱頭は赤色で大きく表面には小さな突起が多くあります。 (未撮影ですが)雄花序は長さ5~10cmで雌花序より短く、新しく伸びた枝の基部から数個垂れ下がり、淡黄緑色の雄花を多数付けます。
葉は長さ20~30cmの大形の奇数羽状複葉ですが、オニグルミよりやや小型で、小葉もやや細く、互生します。 樹皮は暗灰色で、成木では縦に長く裂け、老木になると剥がれます。
小葉は長さ5~12cmの長楕円形で、ほとんど無柄です。先端は尖り、縁には鋭くて細かい鋸歯があります。 鋸歯は細かいですが、オニグルミより鋭いのが差別化点です。
果穂は長さ30~40cmで、堅果がたくさん付きます。堅果は長さ約8cmで、7~8月に熟し、2個の小苞が大きな翼状になって残ります。
花の後、雌花序は伸びて長さ20~30cmの長い果穂になります。
山地の谷沿いに自生し、トチノキ、カツラ、オヒョウ、シオジ、ヤチダモなどと共に河畔林を形成します。サワグルミはトチノキと共にブナ林域の渓谷林の代表です。 オニグルミが平地に多いことと対照的です。樹高は30mくらいの高木になります。同種のシナサワグルミは街路樹として植えられており、葉軸に翼があります。
葉に展開は他の樹木より早く、落葉も早い。