サカキカズラ(榊蔓)(キョウチクトウ科サカキカズラ属 常緑つる性)

 
                   
全国分布本州(千葉県以西)、四国、九州、沖縄
県内分布瀬戸内の島に自生
 
 

   広島県では瀬戸内の島にのみ自生する貴重な植物です。
   サカキカズラは大変ユニークな花と実を付けるつる性植物で、興味深い樹木です。
   名前の由来:葉がサカキに似ている事から。     


花 (2015/05/19 宮島)

 開花時期は4~6月で、枝先や上部の葉腋に円錐花序をだし、淡い黄色のを多数開きます。 花は白色から淡黄色に変化します。花弁は細くて5枚の裂片は糸がよじれたようなテイカカズラに似た面白い形態をしています。 宮島では個体数は多いのですが、倉橋島ではわずかです。

花 (2015/05/19 宮島)

 沿海から低山の照葉樹林内や林縁に自生し、つるは右上に巻き、高木にも登ります。

花 (2015/05/19 宮島)

 (未観察ですが)秋になると花に似合わない大きな実(袋果)を付けます。 果実は8~12cmの細い円錐形で、2個の果実が果軸に対して直角に付いています。 3月頃、果実が裂けて美しい白い毛(絹毛状の冠毛)をつけたタンポポのような種子が飛び出し、風邪で飛び散ります。

葉 (2015/05/07 宮島)

 サカキカズラは葉がサカキに似ているのでこの名が付けられたようで実際によく似ています。 葉身長5~10cmの長い楕円形で対生し、葉の縁は全縁です。葉は革質で光沢があり、向かい合う葉柄は線で繋がっています。