リョウブ(令法)(リョウブ科リョウブ属 落葉高木

                 
全国分布北海道(南部)、本州、四国、九州
県内分布瀬戸内の島から中国山地まで広く自生
 

   近郊の山にも多く自生しており、早春の黄色の若葉、夏に咲く白い花はよく目立ちます。
   最大の特徴は、樹皮が剥がれやすくサルスベリの様な滑らかな樹の肌をしていることです。
   名前の由来:飢饉に備え救荒植物として、採取と貯蔵を命じた令法が発せられたことから。  


花 (2016/07/16 九重)

 開花時期は7~9月で、枝先に総状花序を円錐状にだし、小さな花をたくさん付けます。

花 (2016/07/16 九重)

 丘陵から山地の尾根やアカマツ林、乾いた落葉樹林に自生し、樹高は8~10mになります。

実 (2014/10/30 九重)

 果実は直径4~5mmの扁球形で、毛が密生し、褐色に熟します。果実の先端には花柱が残っています。

実 (2014/09/30 宮島)

 一本の木に多数の実が付くのでよく目立ち、花が咲いているように見えます。 果柄の先端は曲がり果実はさまざまな方向を向いています。

葉 (2018/05/12 鬼が城山)

 葉身長6~15cmの細長い倒卵形で、枝先に集まってつき、葉柄や主脈はしばしば赤みを帯びています。 葉は互生し、鋭くて細かい単鋸歯があります。若い葉は柔らかく、そのまま煮食したり、ご飯に混ぜて食しました。

若葉 (2015/031 鈴ヶ峰)

 若葉は黄色みを帯びた葉で早春の林の中で目を惹きます。

樹皮 (2014/04/15 滋賀県 武奈ヶ岳)

 樹皮は鱗状に剥がれ、褐色、淡い橙色、灰白色などの斑になります。古くなると不規則な薄片になって剥がれ落ち、斑模様になります。 樹皮が美しいので床柱に使われます。

樹皮 (2011/06/29 柚木城山)

 日本に自生するリョウブ科の樹はリョウブ1種だけです。 漢字では令法と書きますが、これは名前の由来として「法令に基づいてこの木を植えさせた」ところから付けられたと言われていますが、 はっきりしていないようです。

全体 (2016/07/16 九重)