ノグルミ(野胡桃)(クルミ科ノグルミ属 落葉高木)

全国分布 本州(神奈川県以西)、四国、九州
県内分布 瀬戸内の島および沿岸部から中国山地にかけて広く自生

   広島市近郊の山に自生しますが個体数は少ない。クルミの仲間ですが実は食べられません。
   初夏に花序を上向きに付け、遠方から見るとプロ野球応援時の風船に似ていてユニークです。
   名前の由来:山野に自生するクルミ。  


雄花 (2013/05/26 田方)

 開花時期は6~7月で、本年枝の先に数個の穂状花序を数個直立します。クルミ科で雄花序が直立するのはノグルミだけです。 長さ5~8cmの雄花序10個ほどが、長さ約2cmの雌花序を取り囲んでいます。

雌花 (2015/06/21 出雲弥山)

 雄花序の真ん中にある1個が雌花序で長さ約2cmです。雌花序の先にも雄花序が付きますが脱落しやすい。 雌花の花柱は太く2裂して反り返ります。

花 (2015/06/21 出雲弥山)

蕾 (2013/05/02 平和大通り)

実 (2016/08/30 田方)

 果穂は長さ3~4cmの楕円形で、苞のなかに翼のある堅果があります。

実 (2018/12/05 田方)

 果穂は越年し、翌年の花時まで残ることがあります。種を出した後の果穂は松ぼっくりのような形をしています。

葉 (2018/12/05 田方)

 葉は長さ20~30cmの奇数羽状複葉で、小葉は5~7対で、サワグルミやオニグルミより少ない。 小葉は長さ5~10cmの披針形で、先は尖り、ふちに重鋸歯があります。また、葉全体が鎌状に曲がった細長い形が特徴です。

全体 (2017/11/28 平和通り)

樹皮 (2016/11/10 双葉山)

 日当たりのいい山地に生え、高さ約20mになります。