ニガイチゴ(苦苺)(バラ科キイチゴ属 落葉低木)

全国分布 本州、四国、九州
県内分布 沿岸部から低山地域に自生

   広島市近郊の山に自生しますが、あまり見かけないので、個体数は多くないと思われます。
   花弁が細長いので他のイチゴの花との区別は容易だと思います。
   名前の由来:赤く熟すと実は甘いが種子(核)に苦みがあることから。  


花 (2019/05/12 布野)

  花期は4~5月で、ナガバモミジイチゴに少し遅れて、直径2~2.5cmの細い花弁の白色の花を短い枝の先に上向きに1個付けます。 花弁が細いので花弁と花弁との間に大きなすきまが有ることが大きな特徴です。この点で他のキイチゴとの区別が容易です。 果実は直径約1cmの球形で6~7月に赤く熟し、最初は甘いが苦みが残ります。ニガイチゴという名はここから付けられたようです。 宮島で最も多いキイチゴです。

葉 (2018/04/12 クマン岳)

 葉は広卵形で、通常は浅く3裂しますが、葉の形には変異が多い。裂片の先は尖りますが、長く伸びることはありません。 徒長枝では大型でやや深く裂けた葉が付き、花の付く枝では小型でほぼ不分裂の葉も多く見られます。

茎 (2018/04/12 クマン岳 )

 茎は無毛で白い蝋質の粉が付き刺が多い。

全体 (2018/04/12 クマン岳)

 丘陵から山地の林縁やヤブに自生し、樹高は30~90cmになります。