ナガバモミジイチゴ(長葉紅葉苺)(バラ科キイチゴ属 落葉低木)

全国分布 本州(近畿地方以西)、四国、九州
県内分布 瀬戸内の島、沿岸部から山地に自生

   広島市近郊の野山に自生しており、葉が細長いのが特徴で覚えやすいイチゴです。
   野生のイチゴで黄色い実を付けるのはナガバモミジイチゴとクマイチゴです。
   その他のイチゴは赤い実を付けます。
   名前の由来:葉がモミジのように5裂し、葉の先端が長く伸びているから。      


花 (2013/04/04 大野権現山)

 開花時期は4月頃で、枝先に白い花を1個下向きに開きます。

実 (2019/04/18 魚切)

 果実は直径1~1.5cmの球形で、黄色く熟し、食べられます。果実は甘酸っぱくて美味しい。 キイチゴの中ではオレンジ色の実を付けるので実が付いているときにはすぐに判別できます。

葉 (2019/04/18 三段峡)

 葉身長3~7cmの細長い長卵形で、3裂する葉が多いのですが、稀に不分裂葉もあります。 分裂葉の中央の裂片は特に長くて先は尖ります。基部はハート形で、縁には重鋸歯があります。

葉 (2018/10/12 八幡湿原)

 瀬戸内の島や沿岸部では葉は細いのですが、中国山地の多雪地帯では葉が短く幅広くなり、モミジイチゴに似ています。 しかし、葉の切れ込みは3裂なので、5裂が基本のモミジイチゴとの区別が可能です。 葉の真ん中の裂片が長くないモミジイチゴは、東日本(本州の中部地方以北)に分布します。

刺 (2017/04/13 クマン岳)

 茎や新枝は無毛で、まっすぐな刺が多い。

全体 (2019/04/18 三段峡)

 林縁やヤブ、伐採跡地などに自生し、身近に広くみられるキイチゴの代表種です。 西日本の山野にふつうに見られるキイチゴです。