全国分布 | 本州(千葉県以西)、四国、九州、沖縄 |
県内分布 | 宮島、西能美島にのみ自生 |
開花時期は7月中旬から8月上旬で、葉の腋から短い総状花序を出して、白い花をたくさん付けます。
沿岸地域から丘陵の常緑樹林内に自生し、樹高は5~15mになります。 インドシナから台湾、琉球列島を経て太平洋岸に沿って静岡県まで分布し、瀬戸内海にはまれな樹木です。
果実は1.2~1.5cmの楕円形で、花が咲いてから2年かけて熟します。 晩秋にやや先が細くなった楕円形の黒い果実を枝いっぱいに付けます。
名前の由来は、牧野博士によれば、「実の形がミミズの頭の様である」ところから付けられたとのことです。
葉は互生し、縁は全縁または上半部に浅い鋸歯があり、裏側に少し巻きこみます。キョウチクトウの様な葉形で細長く、葉身長は10~20cmです。 質は革質で表面は光沢があります。葉の裏は白くて葉脈が緑色に見え、冬芽は丸くて褐色の毛を被るのが特徴です。
ミミズバイは熱帯島嶼系の高山植物だそうで、赤道直下のニューギニア地方では高山に自生している植物です。 フィリッピン、沖縄、奄美諸島へと北上するにつれて生育高度を下げ、本州南部まで来ると海岸付近に生育するようになります。 宮島にはミミズバイが多く自生しており、南方系の植物であるミミズバイとモミ、カヤ、ツガが同じ地域に生育しているところは 世界中でこの宮島以外にはないそうです。