メグスリノキ(ムクロジ科カエデ属 落葉高木)

全国分布 本州(宮城・山形県以西)、四国、九州
県内分布 中国山地の落葉樹林に自生

   広島市近郊の山には自生せず、中国山地の落葉樹林帯に自生しますが個体数は少ない。
   葉が3出複葉で、カエデの中ではミツデカエデとメグスリノキだけです。紅葉は美しい。
   名前の由来:樹皮や葉を煎じて洗眼に用いたことから。  


葉 (2018/11/10 三段峡)

 葉は3出複葉で対生します。小葉は不分裂葉で、長さ5~12cmの楕円形です。縁に不規則な波状の鋸歯があります。 葉の裏面には開出毛が生え、脈状には密生しています。葉柄は太くて短く、剛毛が多いことが大きな特徴です。 ミツデカエデの葉も3出複葉ですが、ミツデカエデの小葉には縁に欠刻状の鋸歯があることと花が総状に多数付くことで区別できます。

 

紅葉 (2018/11/10 三段峡)

 紅葉は黄色から橙色、ピンク色から淡い赤色と変化に富みグラデーションが出来て美しい。

 

紅葉 (2018/11/10 三段峡)

 (未観察ですが)5月頃、葉と同時に枝先に白色の花が2~3個咲く。花弁と萼片は5個で、雄しべは10~20個あり、雌花では短い。 果実は8~10月に熟し、翼果で長さ4~5cmと大型で黄褐色の毛が密生し、翼は直角~鈍角に開きます。

 

樹皮 (2018/11/10 三段峡)

 樹皮は縦筋が入るかもしくは浅く裂ける。灰色の滑らかな樹皮を煎じて洗眼薬にすることからこの名称が付きました。

 

紅葉 (2018/11/10 三段峡)

 山地の谷間や山腹に自生し、樹高は10~15mになり大きいものでは20m達します。 これまで三段峡と帝釈峡で観察できました。