マンリョウ(万両)(サクラソウ科ヤブコウジ属 常緑低木)

全国分布 本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄
県内分布 瀬戸内の島および沿岸地から山地の林内に自生

   沿岸地域から低山の常緑広葉樹林や竹林、アカマツ林及び社叢などに自生しています。
   お正月の飾りに用いられるのでよく知られている樹木で、鮮やかな赤い実を付けます。
   名前の由来:実が大きく数も多く豪華に見えるから。  


花 (2012/07/29 古江)

 開花時期は7月頃で、枝先に散房状に白い花を10数個つけます。花弁は5枚で反り返ります。 マンリョウは正月等に飾る赤い実の樹なのは知っていましたが、こんなに近くの山に結構生えていることに驚きました。 マンリョウによく似た実を付けるセンリョウは自生していないようです。

 

実 (2014/12/19 鈴が峯)

 果実は6~8mmの球形で、11月頃赤く熟し翌年の4月頃まで残っています。センリョウとの差別化は実の付き方でわかります。 マンリョウの実は葉の下に付けますが、センリョウの実は木の上に付けます。

葉 (2018/12/19 鈴が峯)

 葉身長4~13cmの長楕円形で、縁に波状の鋸歯があります。この波状の大きな鋸歯はマンリョウの大きな特徴です。 葉は互生し、幹の上部に細長い葉が集まって付く樹形が特徴的です。

 

全体 (2014/02/01 茶臼山)

 樹高は0.3~1mになり、広島市近郊の野山にもよく見られます。 江戸時代に万両の価値がある木だと評されたことからこの名が付けられたようです。 マンリョウ(万両)に次いでセンリョウ(千両)、カラタチバナ(千両)、ヤブコウジ(十両)、 アリドオシ(一両)と名称が付けられ、これらを揃えると縁起がいいとされています。