クズ(葛)(マメ科クズ属 つる性落葉)

                   
全国分布北海道、本州、四国、九州、南西諸島
県内分布瀬戸内の島・沿岸地から山間地の林縁、草地に自生

  広島市近隣の林縁や草地などに群生し、他の樹木を覆い尽くすことも多い。
  草本に分類されることもありますが、茎の基部が木質化し太くなるので木本類に
  入れられることもあります。
  名前の由来:吉野川(紀の川)上流の国栖(くず)の商人が、この粉を売り歩いたことから。  


花 (2015/09/05 茶臼山)

 マメ科の植物なので、花は蝶形花で紅紫色の香りを放つたくさんの花を秋9月に付けます。

花 (2014/08/06 鈴が峯)

 クズは繁殖力旺盛で、夏には1日1m伸びることがあり、年毎につるは太くなり木質化する。温帯の林縁やヤブに自生し、よく群生しています。 草本として扱われることが多いのですが、つるの基部は太く木質化し、冬芽も形成します。

実 (2014/09/26 極楽寺山)

 果実は秋に枝豆に似た豆果をたくさん付けます。 クズの種には比較的短い時間に発芽するものと、長い期間休暇し、自己に有利な環境になってから発芽するものとがあります。

葉 (2014/08/06 鈴が峯)

 葉は大型の3出複葉で互生します。頂小葉は3裂か不分裂ですが、小葉には大きな切れ込みが1~2個できます。 変異が多く、幼い個体の葉ほどよく切れ込みがあります。

托葉 (2014/06/07 田方)

 長い基部や小葉の基部にも黄褐色の毛があり、1対の托葉があります。

黄葉 (2018/12/05 田方)

 和名は、古事記や万葉集にある国栖(くにす、山中に住む人のこと)がこの植物から得た澱粉(くず粉)を売ったことに由来するとの説があります。 中国名は葛藤または野葛であって、葛藤を「くずかずら」と訓じました。