全国分布 | 北海道、本州、四国、九州、沖縄 |
県内分布 | 広島市近郊の山地や人家周辺、道路脇などにも自生 |
夏の暑い時期(8~9月)に花を付ける数少ない樹木の1つで、枝先の葉腋から長い柄のある集散花序をだし、 白色の花を多数つけます。花は良い香りがします。花弁は5枚で白色、萼は淡いピンク色をしていて、色のコントラストが綺麗です。
クサギの花は可愛らしいのですが、蕾の段階でもきれいなピンク色をしたホオズキの様な5つの稜を持った5角の袋状の形をしています。
温帯の林縁や道端、荒れ地などに自生し、樹高は3~5m、大きいものは9mになります。 アカメガシワやヌルデと同様、先駆樹種の1つと思われます。
クサギの名前の由来は、葉をちぎると臭い匂いがするので、この名前が付けられたようですが、実際にはそんな悪臭がするということはありません。
クサギの最大の特徴は、花が散った後の果実で大変ユニークで鮮やかな実を付けます。 果実は6~7mmの球形で、10~11月に光沢のある綺麗な藍色に熟します。 澄んだ藍色をした丸い果実を真っ赤な星形の萼が取り巻きます。真紅の萼と藍色の果実のコントラストも美しいです。
葉身長8~15cmのハート形で、対生します。 幼木や若木では鈍い鋸歯のある葉が多いのですが、成木では全縁の葉が増えます。 葉柄が5~13cmと長いことも特徴です。