クサボケ(草木瓜)(バラ科ボケ属 落葉小高木)

                   
全国分布本州(関東地方以西)、四国、九州
県内分布賀茂台地の日当たりのよい地に自生(東広島市三永水源地)

   広島県での自生は非常に少ないようで、県内での観察はできていません。
   樹高30cm程度の低い樹木ですが、大きな濃いオレンジ色の花が咲き、実も大きく熟します。
   名前の由来:ボケに似ていて小型の低木なので草の名が冠せられました。  


花 (2015/05/22 大分県 九重)

 開花時期は4~5月で、しばしば葉の展開より早く、朱赤色の花を2~4個束生して咲かせます。 花の大きさは直径2.5~3cmと樹高の低い樹にしては大きな花を付けます。両性花と雄花が混生します。

花 (2015/05/22 大分県 九重)

全体 (2014/05/23 大分県 九重)

 温帯の丘陵から山地の草原や明るい林内に自生し、分布域は広く平地から亜高山帯附近まで見られます。 樹高は0.3~1mになります。

葉 (2013/05/31 大分県 九重)

 葉身長2~5cmの倒卵形で、葉先は丸みがあり、縁に鈍い鋸歯があります。 鋸歯はボケのように尖ることはなく、鋸歯の数はボケよりやや少ないこともボケとの違いです。 枝に刺があること、托葉が大きく目立つこと、短枝に葉が束生することはボケと共通です。

実 (2014/10/31 大分県 九重)

 果実は直径約3cmの球形で、低い樹木の割には大きな実で黄色に熟します。 果肉は固く渋くて酸味があります。

若い実 (2013/05/31 大分県 九重)

 花が散って子房が大きく膨らんできています。