クマシデ(熊四手)(カバノキ科クマシデ属 落葉高木)

                   
全国分布本州、四国、九州
県内分布低山地域から中国山地に自生

   シデ類は新緑の美しい緑が一番です。クマシデの実はホイップ状をしていてよく目立ちます。
   渓谷には自生数が多くよく見かけます。
   名前の由来:シデは、果穂がしめ縄につけられる「四手(しで)」に似ていることから。


果穂 (2018/09/27 石ケ谷峡)

 果穂は5~10cmの長さで、葉状の果苞が密生して付くためホップ状の形態をしています。  花序は未撮ですが、開花時期は4月ごろで、葉が開くと同時に咲きます。雄花序は前年枝から垂れ下がり、雌花序は緑色で本年枝の先端に付きます。

果穂 (2016/11/20 八幡湿原)

果穂 (2016/10/30 三段峡)

 鈴なりに果穂がぶら下がっています。

葉 (2015/05/05 石ケ谷峡)

 葉は互生し、長さ6~12cmの多少長い卵形で、平行に並ぶ側脈が目立ちます。側脈はイヌシデやアカシデ(12~16対)より明らかに多く、 15~24対あり、葉の裏面に脈が突出します。葉柄は8~15mmです。 同属のサワシバの側脈数はクマシデ同様18~24対ありサワシバに似ていますが、サワシバの葉に比べてクマシデの葉の方が長細い。 また、サワシバの葉は葉柄に近い葉の根元は明らかに丸く湾入しているので区別できます。

樹皮 (2012/07/22 栃木県 日光)

 山地の渓谷に多く自生しますが、山腹にも生育しており、高さ15mぐらいになります。若木の樹皮は滑らかですが、成木になればみみずばれの様な 模様が出来、老木になれば裂けてきます。