クマイチゴ(バラ科キイチゴ属 落葉低木)

                   
全国分布本州、四国、九州
県内分布低山地域から中国山地に自生

   瀬戸内の島及び沿岸部から低山地域の高原面、崩壊地に自生しています。
   フユイチゴやナワシロイチゴのように里山で見かけたことはありません。
   名前の由来: 熊の出そうなところに生え、熊が食べるイチゴということから。    


花 (2014/05//15 大野権現山)

 花期は5~7月で、冬芽から伸びた短い枝の先に直径1~1.5cmの小さい白い花を2~6個付けます。 ニガイチゴ程ではありませんが、花弁は細く花弁と花弁の間にすきまがあります。

花 (2018/04/28 東郷山)

 大形のキイチゴですが、花は小さくてあまり目立ちません。

実 (2015/06/21 出雲弥山)

 実は直径約1cmの球形で、7~8月に赤く熟し、食べることが出来る。

実 (2015/06/21 出雲弥山)

 果柄が短いので果実は固まって付きます。

葉 (2017/05/16 石ケ谷峡)

 葉身長6~10cmの広卵形で掌状に3~5裂しています。この点は、ナガバモミジイチゴの葉と同様ですが、 葉の長さは明らかにナガバモミジイチゴの方が細長いので区別できます。 葉全体にに丸みがあり、裂片の先はとがります。葉の縁には不揃いの鋸歯がある。葉柄が長いのも特徴です。 葉の形には変異が多いのでモミジイチゴやニガイチゴと区別が困難なことも多くあります。

葉 (2018/04/28 東郷山)

 クマイチゴの葉の一般的なものは、平均して大き目の葉が多く丸みがあることが他のイチゴの葉との区別となる。

樹皮と刺 (2015/06/21 出雲弥山)

 全体的に刺が多いのが特徴の一つです。

全体 (2017/05//16 石ケ谷峡)

 日当たりのよい山地の林縁や荒れ地などでよく見られる。 キイチゴの仲間は地上部が2年ほどで枯死するため大木になりませんが、地下茎を伸ばして生育範囲を広げます。