コツクバネウツギ(小衝羽根空木)(スイカズラ科ツクバネウツギ属 落葉低木)

                   
全国分布本州(長野県、静岡県以西)、四国、九州
県内分布瀬戸内の島から中国山地まで広く自生
 

   個体数も多く、広島市近郊の野山に普通に見られます。
   ツクバネウツギとの違いは、萼片の数が決め手ですが、実際には判別困難なこともあります。
   名前の由来:萼が羽根つきの羽根に似ていて、花が「ツクバネウツギ」より小さいから。  


花 (2014/05/20 茶臼山)

 開花時期は5~6月で、本年枝の先端に黄白色または黄色の花を2~7個付けます。 花冠は漏斗状で、花弁の先はやや唇状です。下唇の内面には橙色の網状紋があります。 明るい尾根やアカマツ林などに普通に自生し、樹高は1~2mになります。

萼 (2015/05/02 柚木城山)

 萼片の数は2~3個で、ツクバネウツギの5個と異なり、大きな差別点です。萼の先が時に2~3裂します。

    

花 (2014/05/20 茶臼山)

 本属のハナゾノツクバネウツギは一般にアベリアと呼ばれ、県内の公園、道路のり面などに広く植栽されています。

花 (2013/05/12 鈴ヶ峰)

葉 (2015/04/18 鈴ヶ峰)

 葉身長2~5cmの卵形~狭楕円形で、対生し、縁には不揃いで低い鋸歯があるか時に全縁です。 葉はツクバネウツギよりやや細く、鋸歯がツクバネウツギより低く小さい。

実 (2017/09/24 島根県)

 果実はそう果で、長さ約1cmの筒状で、9~10対に熟します。果実の先端に2~3枚の萼がプロぺラ状開いた形で残ります。 果実は先端に付いた萼片に隠れて判りにくい。

実 (2014/09/26 極楽寺山)

 2枚の萼片の下が子房で少し膨らんできています。