コミネカエデ(小峰楓)(ムクロジ科カエデ属 落葉高木 雌雄異株or同株)

                   
全国分布本州、四国、九州
県内分布中国山地の高所に自生
 

   標高の高い中国山地に自生するので広島市近隣の山には残念ながら見られません。
   秋の真っ赤な紅葉が素晴らしく、東北地方ではこの仲間のミネカエデが紅葉の中心です。
   名前の由来:中部地方以北に自生する「ミネカエデ」に似ていて、花や実が小さいことから。  


花 (2013/05/31 大分県 九重)

 開花時期は5~6月で、総状花序に淡い緑色で直径約4mmの花を付けます。ミネカエデの花より小さいのですが、花の数は20~30個と多く付けます。 雌雄別株又は同株で、萼片は黄緑色、雌花では赤い子房が目立ちます。 比婆山、大峯山、猿政山、三段峡など中国山地のブナ、ミズナラ林内などに自生し、樹高は2~8mになります。 ミネカエデは北日本から本州中部までの分布です。ナンゴクミネカエデは西日本に分布していますが、花の数とおおきさがミネカエデとは異なります。

花 (2019/06/03 大分県 九重)

 この写真では雌雄どちらかは判りません。雄しべと雌しべどちらもまだ出てきていないようです。 花序は4~10cmと長く垂れ下がります。

葉 (2016/07/15 大分県 九重)

 葉身長5~8cmで、掌状に5裂し、中央の3個の裂片は尾状に長く伸びています。その中でも中央の裂片が一番長く伸びるのが特徴です。 ミネカエデ類の葉は、2~3重になった粗い重鋸歯があり、やや複雑に5裂する形が特徴です。 葉先は長く伸び、基部寄りの切れ込みは浅くて小型です。

葉 (2013/05/31 大分県 九重)

実 (2016/07/15 大分県 九重)

 果実は8~10月に熟し、翼は鈍角からほぼ水平に開きます。

樹皮 (2013/05/31 大分県 九重)

 樹皮は灰褐色で皮目がひも状に並び、滑らかかまたは縦に浅い割れ目が入ります。

紅葉 (2015/10/10 大分県 九重)

紅葉 (2018/10/30 大分県 九重)