コマユミ(小真弓)(ニシキギ科ニシキギ属 落葉低木)

                   
全国分布北海道、本州、四国、九州
県内分布沿岸部から山地に自生
 

   極楽寺山、大野権現山など比較的低い山にも自生しています。
   花はマユミに似ていますが、実はマユミと異なり小さくて可愛いらしい。
   名前の由来:葉がマユミの木より小さく、「マユミ」は昔この木から弓をつくったことから。  


花 (2013/05/31 大分県 九重)

 開花時期は5~6月で、葉腋から集散花序をだし、淡い緑色の花を数個開きます。

花 (2015/05/22 大分県 九重)

葉 (2015/06/16 三段峡)

 葉身長2~7cmの卵形の葉で、対生します。一年枝に綺麗に並ぶので、一見羽状複葉にも見えます。

葉 (2015/06/16 三段峡)

 縁に細かく鋭い鋸歯があります。コマユミの葉柄は非常に短いのですが、マユミの葉柄は長いので、この点から区別できます。

実 (2017/10/26 魚切ダム)

 実は長さ約8mmの楕円形の蒴果で、10~11月に熟します。熟して裂けると、橙赤色の仮種皮に包まれた種子がぶら下がります。

実 (2016/09/25 冠山)

実 (2018/10/14 吾妻山)

 

紅葉 (2018/11/10 三段峡)

秋の紅葉が美しく、和名の錦木も紅葉の美しさを錦に例えて付けられました。10月頃赤く色づきます。

 

枝 (2015/04/16 大野権現山)

 若い枝は緑色で4稜があり、稜上に褐色の板状の翼があります。 枝に翼のないものをコマユミと呼び、翼のあるものをニシキギと呼びます。つまり、コマユミとニシキギは同種で、 ニシキギはコマユミの幹にコルク質の翼が発達したもので、庭園によく植栽されています。 しかしながら、ニシキギとコマユミは連続的に変異しているようで、一概に両者を別種と区別出来ないとも考えられています。

全体 (2017/09/24 島根県 朝日山)

 帝釈峡など県東部の石灰岩地帯では、コマユミでコルク質の翼が発達したものがあり、ニシキギの自生とされています。 しかし、コマユミとの中間形もあります。低山地域から中国山地に自生し、樹高は2~3mになります。