コジキイチゴ(乞食苺)(バラ科キイチゴ属 落葉低木)

                 
全国分布本州(東海地方以西)、四国、九州、朝鮮半島南部・中国
県内分布内陸部の林縁や湿った陽地に自生
 

   県内全域にて自生しているようですが、数は少ないとのことです。
   最大の特徴は茎や花の蕾などに赤褐色の腺毛が蜜に生えていることです。
   名前の由来:果実の中が空洞で、その形状を弥生時代の土器、甑(こしき)に例えた。  


花 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 5~6月、枝先に約2cmの白い花を横向きに付けます。花弁は5枚で、ナワシロイチゴの様に花弁の間が大きく開いてます。 萼片は尾状にとがり、花弁より長い。花弁の形はニガイチゴ程ではありませんが、細長いので花弁と花弁との間に隙間ができます。

花 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 山野の日当たりのよい場所に自生します。樹高は1~2mになる。実は円柱形の集合果で、黄赤色に熟し食べられます。

葉 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 花の付かない1年目の葉は長さ10~20cmの奇数羽状複葉で、小葉は2~4対付きます。 花の付く枝の葉は小型で3小葉になります。

腺毛 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 茎には紅紫色の腺毛が密生し、紅紫色の鈎上の刺がまばらについています。 キイチゴ類でこの様に腺毛が茎に密生しているのはエビガライチゴとコジキイチゴの2種だけです。