コバノガマズミ(小葉莢迷)(レンプクソウ科ガマズミ属 落葉低木)

                   
全国分布本州(福島県以西)、四国、九州
県内分布瀬戸内の島から中国山地まで広く自生

 

   広島市近隣の山に自生していますが、ミヤマガマズミより個体数は少ない。
   コバノガマズミの葉は緑色が薄く綺麗な黄緑色で、触るとビロードのような感触がします。
   名前の由来:ガマは中国名、莢(キョウ・メイ)がガマと変化、ズミは(酸っぱい実)に由来。  


花 (2019/05/12 布野)

 開花時期は4月中旬で、本年枝の先に散房花序をだし、白い花を多数つけます。開花はミヤマガマズミより半月から1月程度遅れます。

花 (2014/05/15 大野権現山)

 林縁や明るい林内に自生し、樹高は2~4mになります。石灰岩地帯に多く自生しますが、宮島には分布していません。

葉 (2019/05/12 布野)

 葉身長4~9cmの卵形の葉で、葉の先は長く伸びます。葉の縁には鋭い鋸歯があります。 コバノガマズミの葉は他のガマズミより緑色が薄く綺麗な黄緑色で、触るとビロードのような感触がします。 葉の両面に毛があるため葉の色は白っぽく見えます。 これは葉の両面に毛が密生しているからで、ヤブムラサキの葉も同じ様にビロードのような感触がします。

実 (2017/10/26 魚切ダム)

 果実は5~7mmの球形で、9~11月に赤く熟します。

実 (2014/09/26 極楽寺山)

 実は核果で、やや扁平な卵球形をしていて、9~10月に赤く熟します。

新芽 (2016/04/08 柚木山)

 新芽や今年の若葉の表面には羽毛の様に細かな毛が密に生えているのがはっきりわかります。

 

枝 (2014/05/20 茶臼山)

 葉柄がきわめて短く、托葉のある葉が多く見られます。 この写真では対生する葉の間から刺の様にまっすぐ伸びた小さな托葉が上に向かって2本、下に向かって 1本生えているが見えると思います。

花 (2015/05/22 大分県 九重)

 葉はオトコヨウゾメの葉に似ていますが、オトコヨウゾメの葉柄はコバノガマズミより明らかに長く、托葉はありません。 また、オトコヨウゾメの葉の表面は無毛で裏面も毛はありません。