ゴヨウマツ(五葉松)(ヒメコマツ)(マツ科マツ属 常緑高木)

                   
全国分布本州(東北地方東南部以西)、四国、九州
県内分布中国山地の渓谷や岩峰に自生
 

   中国山地の標高が高い地域に自生する松で、広島市近隣では見られません。
   葉が白っぽく見え、松としては全体的に柔らかい感じです。
   名前の由来:針状の葉が5本ずつ束に付くことから。  


葉 (2014/05/25 大分県 九重)

 針状の葉が5本ずつ束に付き、葉の長さは4~8cmで、クロマツなどに比べると短い葉です。 葉の先端は尖っていますが、触っても痛くありません。葉の横断面は三角形で、その2面に白い気孔帯があり、木全体が青白く見えます。 ハイマツ、チョウセンゴヨウも5葉性ですが、アカマツ、クロマツは2葉性です。

葉 (2014/05/25 大分県 九重)

 県西部の岩峰、岩壁の多い山間地に多く自生しており、東部には少ない。寺社や庭園にも植栽されています。 明らかに通常よく見られるアカマツやクロマツより葉が多いのが判ります。

新緑 (2015/05/22 大分県 九重)

 花期は5~6月で、雄花は卵状楕円形で本年枝の下部に多数つきます。雌花は本年枝の先端に2~3個つき、長楕円形で紫紅色または緑色をしています。  球果は長さ4~7cmの長卵形で、先端はあまり尖りません。翌年の10月頃に熟します。

全体 (2015/05/22 大分県 九重)

 冷温帯から亜高山帯の山地の険しい尾根や岩場、火山地帯などに自生し、樹高は大きいものは35mになります。  樹皮は薄い鱗片状に剥がれます。九重で観察したこれらのゴヨウマツは標高1500m辺りでした。