ゴンズイ(権萃)(ミツバウツギ科ゴンズイ属 落葉小高木)

                   
全国分布本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄
県内分布瀬戸内の島および沿岸部から低山地域に自生
 

   広島市近隣の山に見られますが、実が熟す秋と花芽が出てくる春にこの樹木を見つけやすい。
   花は地味ですが、秋に真っ赤な実が裂け艶のある真黒な種が見え、そのコントラストが綺麗。
   名前の由来:材が脆いので利用価値のない魚のゴンズイの名を付けた。諸説あり。  


花 (2018/06/02 大野権現山)

 開花時期は5~6月で、枝先に長さ15~20cmの円錐花序をだし、薄い黄緑色の花を多数つけます。

 

花 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 

葉 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 葉は長さ10~30cmの奇数羽状複葉で、2~5対の小葉があります。小葉の縁には芒状の鋸歯があります。 羽状複葉で対生する木は、ニワトコやトネリコ属などに限られるので見分けやすい。  落葉樹にしては光沢の強い濃緑色の葉で、一見常緑樹の葉に見えます。

 

実 (2018/10/24 茶臼山)

 

 果実は半月上の袋果で、9~11月に赤く熟します。熟して裂けると、光沢のある黒い種子が現れ、 袋果の赤と種子の黒のコントラストが綺麗です。

 

若い実 (2014/06/29 佐賀県 鳥栖)

 

 

全体 (2018/10/24 茶臼山)

 

  暖温帯の低地から丘陵の林縁に自生し、樹高は5~6m、大きいものは8mになります。

新芽 (2015/04/16 大野権現山)

樹皮 (2017/05/25 鈴ヶ峰)

 ゴンズイの樹皮には斑点の様な白い縦筋がくっきりと入っているので一度覚えると他の樹木との区別に有用です。 水滴形の大きな冬芽が目立ち見つけやすい樹木です。