カラスザンショウ(烏山椒)(ミカン科サンショウ属 落葉高木 雌雄異株)

 
                   
全国分布本州、四国、九州、沖縄、小笠原
県内分布瀬戸内の島から山間地の崩壊地や林縁部に自生
 

   樹高が高いので花や実の確認は難しいですが、幹にある鋭く大きな刺で識別可能です。
   広島市近郊の山地でも見られます。葉が大きくて細長い事も他のサンショウとの相違点です。
   名前の由来:実をカラスが食べることから。  


花 (2013/07/24 鳥取県 鹿野町)

 開花時期は7~8月で、枝先に20cm近くの大きな散房花序を出し、淡緑色の小さな花を多数付けます。

花 (2013/07/24 鳥取県 鹿野町)

全体 (2013/09/13 山口県 彦島)

 西日本の海岸地域から山地までの林縁や二次林に多く自生し、落葉高木で樹高は5~15mになります。 独特な傘状の樹冠をつくります。河原や崩壊地など、裸地に真っ先に侵入する先駆樹種の1つです。

実 (2014/10/17 三段峡)

 果実は、直径5~6mmの球形で11~1月の熟し、紅紫色をしています。カラスが好んで種子を食べることからそう呼ばれたと言われていますが、 他の多くの野鳥もこの種子をよく食べるようです。

葉 (2017/10/14 鬼が城山)

 葉は長さ30~80cmno長くて大きな奇数羽状複葉で、シンジュに似ていますが、葉をもむと強い山椒臭があり、葉軸や枝、幹に刺があるので区別は容易です。 小葉は7~15対あり、長さ7~15cm、幅2~405cmの非常に細長い葉で、鋸歯は低いので全縁にも見えます。

新緑 (2015/06/16 三段峡)

 カラスザンショウの新緑も大変鮮やかで、遠くから見ればサワグルミなどの羽状複葉の樹木と見分けが難しい。

樹皮 (2014/10/17 三段峡)

 幹にも刺が生えますが、この写真くらいの太い幹になると、刺は剥がれ落ち刺の基部だけがこぶのように残ります。

刺 (2017/10/14 鬼が城山)

 枝にもたくさんの刺が生えます。