カラコギカエデ(鹿子木楓)(ムクロジ科カエデ属 落葉小高木)

 
                   
全国分布北海道、本州、四国、九州
県内分布低山地域から中国山地に自生
 

   中国山地に近い標高の比較的高い地域に自生しますが、八幡湿原には個体数が大変多い。
   葉はウリカエデに似て3分裂しますが、分裂葉はウリカエデより小さいので区別できます。
   名前の由来: 樹皮が鹿の子に似た模様になり、鹿の子が訛った。  


両性花 (2018/05/31 八幡湿原)

 開花時期は5~6月で、本年枝の先に短い円錐花序をだし、淡い黄緑色の小さな花をつけます。雌雄同株で雄花と両性花が混生します。 これは両性花の写真で、花柱の先が二つに分かれている雌しべと黄色い花粉を付けた雄しべが確認できます。

雄花 (2018/05/31 八幡湿原)

 雄花には8個の雄しべがあり、花粉を出して終わります。

花 (2018/05/31 八幡湿原)

実 (2015/08/15 八幡湿原)

 果実は8~10月に熟し、翼果は長さ2.5~3.5cmで直角~鋭角に開きます。

実 (2015/08/15 八幡湿原)

葉 (2018/05/31 八幡湿原)

 葉身長5~15cmで、卵状楕円形の形をした葉をしています。葉はしばしば浅く3裂、時に5裂し、縁には不揃いの重鋸歯があります。

全体 (2015/08/15 八幡湿原)

 寒冷地の湿原周辺や湿った林縁などに稀に自生し、樹高は5~8mになります。広島県では八幡湿原に多く見られます。