カゴノキ(鹿児の木)(クスノキ科ハマビワ属 常緑高木 雌雄異株)

 
                   
全国分布本州(茨城県、石川県以西)、四国、九州、沖縄
県内分布瀬戸内の島・沿岸地から低山地域に自生
 

   個体数はそれほど多くありませんが、広島市近隣の山地に自生しています。
   カゴノキは樹皮に白い斑点が目立つのが大きな特徴で、識別は容易です。
   名前の由来:樹皮が剥がれて斑模様になり、鹿の子の皮膚模様に似ていることから。  


 

雄花 (2014/09/03 平和通り)

 

 開花時期は8月下旬~9月初旬で、無柄の散形花序に淡黄色の花を数個集まって開きます。雌雄異株です。

 

雄花 (2014/09/03 平和通り)

 

 雄花は長い雄しべがたくさん付いているので雌花に比べて目立ちます。 雌花には葯がないので花は貧弱に見え数も雄花よりすくない。雌花は未観察です。

 

蕾 (2016/08/30 平和通り)

 

 

実 (2015/05/07 宮島)

 

 果実は長さ7~8mmの倒卵状球形で、ほぼ1年かけて翌年の7~8月に赤く熟し光沢がありきれいです。 クスノキ科なので実は樟脳の香りがします。

 

樹皮 (2014/02/19 平和通り)

 

 最大の特徴は樹皮で、灰黒色の樹皮が斑になって剥げ落ち、その跡が小鹿の白い斑模様になっていることで直ぐに覚えられます。 つまり、カゴノキは「鹿子の木」という意味で名前が付けられました。

 

樹皮 (2014/11/11 山口県 長門峡)

 

 

葉 (2015/05/07 宮島)

 

 葉身長は7~13cmで、縁は全縁です。葉はタブノキを小さくした形で、枝先に集まって互生し、表面には光沢があります。

 
 

全体 (2014/07/08 平和通り)

 

 海岸地域から低山の多少乾いた照葉樹林(タブノキ林、シイ林、カシ林)に混生し、樹高は大きいものは22mになります。