フユザンショウ(冬山椒)(ミカン科サンショウ属 落葉低木 雌雄異株)

全国分布 本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄
県内分布 瀬戸内の島および沿岸部から低山地域に点在して自生

   広島市近郊の山に自生していますが、個体数は多くないようで出会える機会は少ないです。
   サンショウの仲間のうち、唯一枝にヌルデのような翼があるので見分けることができます。
   名前の由来:冬でも葉を落とさないサンショウということから。  


実 (2017/10/26 八幡峡)

 果実は直径5~6mmの球形で、紅紫色をしておりサンショウに実に似ています。 開花時期は4~5月で、葉腋に花序をだし淡黄色の小さな花を開きます。

実 (2014/09/26 極楽寺山)

 雌雄別株ですが日本では雄株は見られないそうです。雄株がないにも拘らず、果実は8月に赤く熟します。

 

葉 (2013/12/07 茶臼山)

 葉は奇数羽状複葉で、小葉が2~3対と少なく、葉軸に翼があるのが大きな特徴です。 小葉は細長い披針形または長楕円形の葉です。

   

刺 (2013/12/07 茶臼山)

 花の付く枝では小葉が1対で刺のない三出複葉が多い。樹皮はサンショウに似て刺とこぶがあり、刺は対生します。

 

全体 (2014/09/26 極楽寺山)

 山椒の仲間では数少ない常緑の樹で、樹高は2~3mになります。低山地域から海岸の岩場や林内、石灰岩地などに自生します。 関東地方では稀な樹ですが、西日本では点在して自生しています。