ホソバタブ(細葉椨)(アオガシ)(クスノキ科タブノキ属 常緑高木)

全国分布 本州(近畿、中国地方)、四国、九州、沖縄、小笠原
県内分布 瀬戸内の島から低山地域に自生

   瀬戸内の島から低山地域(水分峡、極楽寺山、宮島など)の常緑樹林内に自生します。
   タブノキとの鑑別は難しいが、明らかに葉の細いものをホソバタブと判定しました。
   名前の由来:タブに似ていてますが、葉がタブよりかなり細いことから。  


葉 (2015/03/17 極楽寺山)

 葉は全縁で互生し、名前の通りタブノキの葉を細長くした印象で、葉の縁がしばしば波打つことが特徴です。 葉の幅はやや基部寄りで最大となり、先端は尾状に長く尖ります。暗い場所に生育するタブノキは、細い葉形になるので注意が必要です。

 

葉 (2019/01/12 極楽寺山)

 枝先に3枚の葉が集まって付くことが比較的多く、枝先に1個ある冬芽はタブノキより小さい。 葉の長さは9~20cmと細長く、バリバリノキの葉にに似ていますが、側脈がバリバリノキほど目立たないことと、 冬芽は赤みを帯び、芽麟の縁に白い微毛があることで区別できます。また、タブノキの新葉は赤味を帯びるが,本種は赤味を帯びないのが差別化点です。

 

葉裏 (2018/03/24 極楽寺山)

 

冬芽 (2018/03/24 極楽寺山)

 開花時期は5~6月で、若葉と同時に枝先にややまばらな円錐花序をだし、淡い黄緑色の花をつけます。 果実は直径約1cmの球形で、8月頃黒緑色に熟します。果柄はタブノキ同様赤みを帯びます。

樹皮 (2014/07/01 市街)

 樹皮は灰褐色で滑らかです。暖温帯の丘陵から山地の谷沿いに生え、カシ林に多く樹高は10~15mになります。