全国分布 | 北海道、本州、四国、九州、南千島 |
県内分布 | 低山地域から中国山地に広く自生 |
開花時期は5~6月で、枝先に、わずかに黄色味を帯びた白色の大きな花(直径約15cm)を上向きに咲かせます。花には芳香があります。
日本原産の樹の中では最も大きい花を咲かせます。
花は大きいので遠方からでも花を確認できます。
葉の大きさは、単葉としては日本産の樹木中最大級で、葉身長は20~40cm、幅10~25cmあり、縁は全縁です。 トチノキの葉も大きくて枝先に葉が集まって付くので、遠くから見るとトチノキと似ています。 しかし、トチノキの葉は掌状複葉と呼ばれる形態で付いており、掌状(手のひら)の5枚の葉は大きさが異なっていますが、 ホオノキの葉は1枚1枚の葉の大きさが同じなので区別できます。 さらにホオノキの葉には葉柄があり、トチノキの小葉には葉柄がないことでも区別できます。
ホオノキは枝先に長さ4~5cmの大きなキャップ状の頂芽(冬芽)があります。
若葉を被っていた冬芽の被いがピンク色をしていて、遠くからは花が咲いているように見えます。
果実は袋果が多数集まった集合果で、長さ10~15cmあり、9~11月に赤色に熟します。 熟すと袋果が裂け、2個の赤い種子を白い糸で吊り下げます。
山道に落下していた実です。大きな松ぼっくりのような形をしており中に多くの種が入っています。
沿岸部ではほとんど見られませんが、広島市近郊の比較的低い山から中国山地まで広い範囲にわたって 点々と生えており、高さ20~30mの大木になります。