ヒロハノツリバナ(広葉吊花)(ニシキギ科ニシキギ属 落葉小高木)

全国分布 南千島、北海道、本州、四国
県内分布 中国山地の高所に稀に自生

   中国山地の標高の高い地域に自生しており、広島市近郊の山では見られません。
   ヒロハノツリバナはツリバナ同様、熟した鮮やかな赤い実が秋の山で目立ち綺麗です。
   名前の由来:「ツリバナ」は花や実がぶら下がって付いていることから。  


実 (2013/10/08 八幡平)

 蒴果には4個の翼があり、十字形に見えます。10月頃に赤く熟して4裂すると、赤褐色の仮種皮に包まれた種子が現れます。 ツリバナは花弁、萼片等がずべて5個で、蒴果は5裂する点が最大の差別化点です。

実 (2013/10/08 八幡平)

 北日本では多く見られ、中国地方、四国では高所の冷温帯に稀に自生し、樹高は6~7mになります。

実 (2013/10/08 八幡平)

 この写真では、蒴果が4裂するのがよくわかります。 (未観察ですが)開花時期は6~7月で、葉腋から長さ4~8cmの柄をだし、淡緑色の小さな花を10数個つけます。花弁、雄しべ、萼片はともに4個です。 果実は著しく発達した翼が4個あり、十字形に見えます。

葉 (2013/10/08 八幡平)

 葉身長3~12cmの卵形で、縁には細かくて鈍い鋸歯があります。葉は対生します。 葉の両面で葉脈の皺が目立ち、葉の幅は先寄りで最大となる傾向があります。