全国分布 | 本州(福島県以西)、四国、九州(屋久島まで) |
県内分布 | 低山地域から中国山地にかけて自生するが、少ない |
球果は直径約1cmで、受粉した年の秋に熟し、赤褐色になり、種を放出します。旧家は革のボタンのようで秋には枝先に鈴なりに付きます。
花期は4月で雌雄共に枝先に付きます。雄花は2~3mmの楕円形で赤みを帯び、雌花は長さ3~5mmの球形で白っぽい色をしており、スギより小さめです。
葉は長さ1~3mmの鱗片状で、先端はスギの様に尖りません。葉は十字対生し、密生した側枝の葉は互生し水平に並びます。 表面は濃緑色で光沢があります。
葉の裏にY字形の白い気孔帯があることが特徴です。これは小さな葉と葉が接するところに気孔帯があり、そこがY字型をしているのです。 葉はサワラによく似ていますが、サワラに比べ葉先は丸みがあり、枝葉が密につきます。サワラの葉の裏の気孔帯はH字形です。
針葉樹の中では最も評価が高く、スギとともに建築用材として汎用されています。 材には光沢があり香りが高く、耐久性があって腐りにくい利点を持っています。 世界最古の木造建築である法隆寺は、このヒノキで造られています。 水をよくはじくので、ヒノキの樹皮で屋根を葺いており、檜皮葺と呼ばれ、神社に多く使用されています。 スギに比べて成長は遅い。沢沿いを好むスギと異なり、山腹や尾根などの乾燥する場所を好みます。
樹皮は赤褐色で、やや幅広く縦に裂けてはがれます。春先のヒノキの葉は先端に雄花が付いて赤く見えます。 ヒノキは「火の木」のことを指し、昔はこの樹を摺り合わせて火を起こしたことから付けられたようです。 その他にも名前の由来はあるようですが、「火の木」が最適と思います。